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がんになっても豊かに暮らす

体験記

がんと向き合うココロの準備

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抗がん剤治療も終わり、最初の定期健診も無事に通過したので、がんや病気と闘うための心構えについて、書いてみたいと思います。

現実逃避から覚めて病気と向き合えるようになれば強い
誰でもそうだと思いますが、重い病気を診断されると、まず最初に陥るのは現実逃避です。

「医者はああ言ってるけど、何かの間違いじゃない?」

この誤診疑いモードに突入し、ネットでひたすら医師の診断を反証する材料を探します。

「人は自分が見たいものを見る」とはよく言ったもので、そうやってネット見ていると、自分に都合のいい情報ばかり目に付くようになります。

特に初期のがんなど自覚症状のない病気の場合は、この傾向が重くなりがちです。なんといっても、どこも痛くも苦しくもないんです。

そうやって現実逃避をするものですが、血液検査やCT画像などいろいろな証拠を突きつけられて、逃げ道を一つずつ断たれていって、徐々に現実を受け入れるようになります。

じゃあ現実を受け入れる=病気を認めれば、すぐに病気と向き合えるか?といえば、そう上手くいきません。

次に来るのは、不安・悲観モードです。

こうなると、たとえ治る病気だと言われていても、悪い方向へばかり考えてしまうようになります。

「自分は死んでしまうのか?もうお先真っ暗だ」
「医者は治ると言ってるけど、薬が効かない患者だって何パーセントかはいるし、その中に自分が入らないとは限らない」

病気と向き合うには、病気以外の不安な事を片付ける必要がある。そうすれば病気と向き合うことができる。

ここから立ち直るのに大事なのが、自分が拠り所にするもの、僕の場合は家族でした。 

現実逃避でも悲観モードでもなんでも、僕の大事な家族は存在し続けます。もし本当に運が悪く治療に失敗して死んだとしても、嫁さんとまだ赤ちゃんの息子の生活は続くのです。

泣き言を言ってるヒマはないんです。

ここに来て初めて、

「大前提としてこんなところで死ぬわけにはいかないし、治療自体も治る確率はかなり高いんだから、それほど悪い勝負じゃない」

「万が一自分が死んだとしても保険や蓄えで、少なくとも経済的に困らないだけの備えはできてるんだから、病気のことだけを考えよう」

と、冷静に現実を見つめた上で、病気と闘う覚悟が持てました。

ここまで来ればある意味、悟りの境地です。

まずお金の身辺整理で、万が一自分が死んだ場合にどこにいくらお金があるのか、保険や遺族年金の手続きなど必要なことを整理して、いつでも嫁さんに渡せるように準備しました。

そして長い入院生活、多分帰って来るけど、万が一帰って来ないこともあるので、会うべき人に会ったり、食べたいものを食べたり、と自分自身の心を整えていきました。

もちろん治療が始まれば、心が折れそうになることは何度もあります。

ただ、いったん覚悟を決めて向き合えるようになれば、そうした途中の困難はなんとか乗り越えられるものです。

-体験記

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