抗がん剤のBEP療法で3ヶ月程の入院が必要だと言われてしまいましたが、会社勤めの身としては少々つらいもの。なんとか入院しなくていい方法をまずは考えていました。
治療を先延ばしにする
再発転移と言われても自覚症状は全くない。本当にガンなんだろうかと首を傾げたくなるくらいです。しばらく治療を先延ばしにしても大丈夫なんじゃないかと考えたくなります。
このままほっとくとどうなるのか病院で聞いたみました。主治医が言うには、精巣腫瘍は進行が早いことで有名なガン。自覚症状がないからと放っておくと半年から1年のうちに命に関わるよ、と。治る可能性も高いとはいえ、やっぱり怖い病気です。
放射線治療という選択
ガンに対しての三大治療法である放射線治療も当然考えました。放射線治療であれば入院ではなく通いで治療した人を何人も知っています。また精巣腫瘍、特にセミノーマでは放射線がよく効くことは証明済です。
これについては、セカンドオピニオンでがんセンターの先生に話を聞いたところ、
「確かに放射線はセミノーマによく効く。今の転移したリンパ節に当てれば90%の確率でよくなることが期待できます。けれど、放射線は当てる範囲が決まっているので、目に見えないくらい小さな転移があれば、そこには効果がない。」
と言われました。転移覚悟でとりあえず今あるところだけを治して、後は様子をみるというのであれば、といった感じです。
抗がん剤を通院治療で
最近は抗がん剤治療のやり方も進化して、外来化学療法と言って、通院で打っているという人もいるようです。僕の行った病院でも通院用の抗がん剤治療室という部屋があるようなので、聞いてみました。
主治医いわく、
「確かに通院で抗がん剤をするケースはあるようでした。けれど、精巣腫瘍の場合は完治を目指す抗がん剤治療。
がん細胞を殺すところまで徹底的にやるため、期間を詰めて一気にやる必要がある。その分、免疫力の低下など副作用も慎重に見ながらやらないといけないので入院してやるべき」
とのことでした。
患者が自分の意思をはっきり伝え、メリットとリスクをきちんと理解できれば、色々なやり方があるようだ。