最近では、「がん」は早期発見、早期治療によって、完全に治せるケースが増えてきています。
腫瘍が出来物として触れることが出来るような場合には、病院で検査をする前に、自己触診によって「がん」を発見することもできます。
この他にも医師も注目している「がん」が疑われる症状があります。
>1. 体重の減少が大きい
ダイエットをしているわけでも、運動を増やしたわけでもなく、いつもと変わらない生活をしているのに、急激に体重が減少している場合には要注意です。
がん細胞が体の中にある場合、エネルギー消費の増加に加え、がんのできた部位によっては、食欲が低下することもあり、体重が減りやすくなるのです。
特に、2ヶ月くらいの間に10%以上の体重減少があるような場合には医師の診断を受けるようにしましょう。
このぐらいの体重減少になると、服のサイズが合わなくなて、ズボンやスカートがぶかぶかになるなど周りから見ても「おかしいな」と感じるくらいの変化になります。
2. 便の異常がある
便の色の変化、通常の下痢や便秘の薬が効かない、便秘と下痢を繰り返すなどは、注意が必要になります。
日本では、消化器のがん、すなわち、胃がんや大腸がんが多いですが、これらのがんの症状の多くは、便の異常となって現れます。
色がおかしい
可能性としては「痔」であることの方が高いのですが、体重の減少と同時に見られる場合には注意が必要です。
この場合、便の変色は「がん」細胞からの出血によるものですが、消化器系の「がん」が疑われます。
胃や十二指腸の「がん」では便は黒色に、大腸の「がん」では暗赤色から暗紫色になってきます。
肛門に近い直腸のがんでは、鮮血色の下血が見られることもあります。
便通が良くない
下痢が長引いたり、ひどい便秘が続くような時は、大腸がんが疑われることがあります。
通常の下痢止めや便秘薬が効かない場合や、下痢や便秘を繰り返す症状があり、前述の体重減少を伴っているような時には、やはり注意が必要です。
3. 進行する貧血
「がん」は他の細胞に比べて大量の酸素や栄養素を必要としている為、自らのために「新生血管」と呼ばれる新しい血管を作ります。
その血管は通常ある血管と比べて血管壁がもろく、ちょっとした事で出血しやすいので、いつもと違う出血があったり、いつもよりも貧血がひどい時などは注意が必要です。
ただし、何となく体がだるい、息切れがする、めまい・ふらつきがある、といった貧血によくある症状は、通常の肉体疲労や「がん」以外の疾患でも見られる症状です。
重要なのは「進行する貧血」で、これは血液検査が必要となります。
例えば生活習慣病でかかっている医療機関の3ヶ月ごとの血液検査で、ヘモグロビン値が13mg/dlから10mg/dlに下がるなど、7~8割以上の低下が見られる場合は注意が必要です。
出血の原因は、消化器系(胃がんや大腸がん)のこともあれば、泌尿器系(腎がんや膀胱がん)、婦人科系(子宮がんや卵巣がん)のこともあります。